■G.41(M) マニュアル D191/1

1941年5月26日に発行されたG.41(M)のマニュアル「D 191/1」の全文を日本語訳で掲載する。このマニュアルは巻末に掲載されている6種類の図版を除き、文字だけで構成されている。表紙と裏表紙を除いて28ページ。




D 191/1

部内使用に限る!

41型小銃

第1部
Gewehr 41(M)
構造説明、操作および取扱要領

1941年5月26日付

改訂なし再版

ベルリン、1942年
エルンスト・シュタイニガー印刷出版所にて印刷

〔押印:1943年3月22日〕
機密指定に関する注意

本書は1934年4月24日公布のドイツ刑法第88条にいう機密に該当する。本書の不正使用については他の刑罰規定が適用される場合を除き、同法の規定に従って処罰される。



目次(数字はページ数)

序記 4

A. 一般事項 5

B. 構造説明 5
I. 主要部品 5
II. 付属品 12
III. 訓練用装置 12

C. 操作 12
I. 一般事項 12
II. 装填 13
III. 安全装置の作動および解除 13
IV. 発射 13
V. 再装填 14
VI. 射撃の中断 14
VII. 弾抜き 14
VIII. 分解および組立 14

D. 発射時における銃内部の作動 16
E. 射撃準備 17
F. 射撃時の作動不良 18
G. 清掃 19
H. 修理および部品交換 19
J. 寸法および重量 20
K. 弾薬 20
L. 射撃時の安全限界 20

図版
Gewehr 41(M)、左側面
Gewehr 41(M)、上面
Gewehr 41(M)、清掃のために分解した状態
Gewehr 41(M)、分解したボルト機構
Gewehr 41(M)、ボルト機構の取り外し
Gewehr 41(M)、スプリング受けの取り外し



序記
1
本書でいう「右」「左」「前」「後」「上」「下」は銃を射撃方向に向けた状態を基準とする。
2
各部品名の後に通常書体で付記された参照文字および数字は本書の図1~6に記載された符号を示す。
3
本文中に半太字で、括弧内または「Nr.」を付して記載された数字は本書の対応する欄外番号を示す。他の規定・マニュアルへの参照も括弧の有無を問わず半太字で記載する。

A. 一般事項
1 銃の方式
Gewehr 41(M)(略称 G.41(M))は半自動小銃である。銃口部から発射ガスを取り出すことにより次の作動が自動的に行われる。
・ボルト機構の開放
・発射済み薬莢の引き出し
・発射済み薬莢の排出
・リターンスプリングと連動した次弾の給弾
・ボルト機構の閉鎖
したがって、本銃はガス圧作動式半自動小銃である。銃床中央部に設けられた弾倉への給弾、最初の1発の薬室への装填、安全装置の作動および解除、引き金の操作、ならびに弾抜きは98系小銃の場合と同様にすべて手動で行う。本銃は単発射撃のみを行うように設計されている。すなわち、1発を発射するごとに引き金を操作しなければならない。

2 本銃の利点
98系小銃と比較した場合の本銃の利点は、射手が目標を照準線から外すことなく、複数の弾丸を続けて発射できることである。また、各発射の間に時間を要する装填動作を行う必要がない。この装填動作は射手の位置を敵に察知させる原因にもなる。

3 給弾装置
給弾装置の容量は10発である。

4 銃剣
本銃にはS84/98銃剣を使用する。銃剣を装着した本銃は刺突用武器として使用できる。

B. 構造説明
図1~4参照。

5 主要部品
Gewehr 41(M)は次の主要部品から構成される。
a)照準装置およびガス作動装置を備えた銃身
b)上部カバーおよび引き金機構を備えたレシーバー、ならびに給弾装置を備えた弾倉
c)作動スライドを備えたボルト機構
d)銃床、ハンドガードおよび金属製取付部品
図3参照。

a)照準装置およびガス作動装置を備えた銃身
6 銃身
銃身 a の内部では実包が発火し、弾丸に進行方向と回転が与えられる。管状の銃身は外形上、銃身基部から銃口に向かって次第に細くなっている。銃身内部は次の部分に区分される。
・薬室
・ライフリングが施された部分
ライフリング部分には4条の腔線があり、銃腔軸を中心として右方向におよそ2回転している。これは右旋ライフリングである。銃身内部の直径をライフリングの山から山まで測った値、すなわち口径は7.9mmである。銃身前部の円筒形部分では銃口にノズルを取り付けるためのねじが切られている。このねじの後方には燃焼ガスをためる環状の逃げ溝が設けられている。銃身前部にある円筒形部分の後端にはフロントサイト・ホルダー固定リングが取り付けられている。このリングにはフロントサイト・ホルダーを受け入れる2本の溝と、作動ロッドを通すための切り欠きが設けられている。この円筒形部分に続く銃身外面は銃身に固定されたガイドリングに至るまで円錐状に細くなっている。ガイドリングの後方では銃身は径の異なる二段の円筒形となっており、その後端には肩部が設けられている。肩部の後方には銃身をレシーバーへねじ込むための雄ねじが切られている。

7 照準装置
照準装置は銃を目標へ向けて照準するためのものであり、次のものから構成される。
・リアサイト
・フロントサイト

8 リアサイト
リアサイト b1 は、次の部品から構成される。
・リアサイト基部
・カムピース
・リアサイト・スプリング
・リアサイト・リーフ
・押しボタンおよび押しボタン・スプリングを備えた照尺スライダー
リアサイト基部は98系小銃の場合と同様の方式で、銃身最後部の円筒形部分にはんだ付けされている。リアサイト基部にはカムピースとリアサイト・スプリングが組み込まれている。リアサイト基部の前部には2個の軸受け部があり、ここに照尺スライダー、押しボタンおよび押しボタン・スプリングを備えたリアサイト・リーフが回転できるように取り付けられている。リアサイトの照門はU字形、照尺の設定距離は100~1,200mである。

9 フロントサイト
フロントサイト b2 は角柱型で、その底部をフロントサイト・ホルダーのサイト基部に差し込んで取り付ける。フロントサイトを保護するためサイト基部の上にはフロントサイト・フードが取り付けられている。

10 ガス作動装置
ガス作動装置は発射ガスの圧力をボルト機構の各部へ伝達し、ボルト機構を開放させる。ガス作動装置は次の部品から構成される。
・ガスノズル
・フロントサイト・ホルダー
・ガスピストン
・作動ロッド
・左右2個のプッシャーを備えたガイドピース
・復座ばね

11 ガスノズル
ガスノズル c1 は銃口にねじ込まれている。その前面中央には弾丸を通過させるための孔が開けられている。その後方ではガスノズルの内部がガス室を形成している。後端に設けられた雌ねじは4か所で分断されている。この4か所の切り欠きが発射ガスを導くガス通路を形成する。ガスノズルの外側にはフロントサイト・ホルダーの固定ピンを嵌合させるための切り欠きが設けられている。

12 フロントサイト・ホルダー
フロントサイト・ホルダー c2 は同時にガスシリンダーとして機能するように作られており、ガス排出孔が設けられている。その前部にはフロントサイトを取り付けるためのサイト基部が一体に形成されている。このサイト基部の上面にはフロントサイトを取り付けるためのあり溝状の切り欠きが設けられている。右側と左側にはフロントサイト・フードを保持するための溝がそれぞれ1本ずつ設けられている。サイト基部にはその長手方向に固定ピンを収容するための孔が貫通している。フロントサイト・ホルダー内部の下側には作動ロッドを通すためのガイド溝が設けられている。その後端には2個の突起があり、これが銃身上のフロントサイト・ホルダー固定リングに設けられた溝へかみ合う。フロントサイト・ホルダーが確実に固定されるのは、ガスノズルを銃口へ固くねじ込むことによる。

13 ガスピストン
ガスピストン c3 は発射ガスの圧力を作動ロッドへ伝達する。ガスピストンは銃身の外側に通され、フロントサイト・ホルダー内で案内される。その外周には発射火薬の燃焼後に生じる残留物を排除するための環状溝が設けられている。

14 作動ロッド
作動ロッド c4 はガスピストンの後退運動をガイドピースへ伝達する。作動ロッドは銃身の下側に配置され、フロントサイト・ホルダー固定リングとガイドリングによって保持される。

15 左右のプッシャーを備えたガイドピース
ガイドピースは銃身上を前後に摺動する。ガイドピースの左右に取り付けられた2個のプッシャーはガス作動装置から受けた衝撃をボルト本体へ伝達し、それによってボルト機構のロックを解除する。

16 復座ばね
復座ばねはコイルスプリングであり、発射時に後方へ押し戻されたガス作動装置の各部を再び前方へ復帰させる。このばねは銃身下側のガイドピースとリアサイト基部の突起との間に取り付けられている。

b)上部カバーおよびトリガー機構を備えたレシーバー、ならびに給弾装置を備えた弾倉
図2および図3参照。

17 レシーバー
レシーバー d は、ボルト機構とコッキングハンドルを備えた装填装置を収容する。レシーバーにはトリガー機構ならびに給弾装置を備えた弾倉が取り付けられている。レシーバーは次の部分から構成される。
・レシーバー前部
・ボルト本体収納部、ボルト走行部
・コッキングハンドルの収納部、上部カバー取付用の環を備えたコッキングハンドル・ガイド
・レシーバー横桁部
・弾倉固定用の取付部
レシーバーの前端はレシーバー前部を形成し、銃身をねじ込むための雌ねじを備えている。さらに、ボルトヘッドのロッキングラグを受け入れるための切り欠きが設けられている。レシーバー前部の後方では、レシーバー上部に、上方が開放されたボルト本体収納部とボルト走行部が形成され、その下側にはコッキングハンドル作動用のガイドが設けられている。ボルト走行部の前部には給弾装置を通すための開口部がある。その後方にはそれぞれ次の部品を通すための開口部が設けられている。
・エジェクター
・シアー突起
・ディスコネクター
・ボルトストップ
コッキングハンドル収納部の後端にはバッファーを収容するための孔が設けられている。ボルト機構とバッファーを取り外した後、この孔は内部を点検するための確認孔として使用できる。コッキングハンドル収納部の上部には、上部カバーを回転可能に連結するための環状取付部が設けられている。コッキングハンドル・ガイドに続くレシーバー後部の横桁部にはトリガー・ブロックを通すための開口部と、後部弾倉ボックス固定ねじ用の孔が設けられている。弾倉ボックス固定ねじを受ける突起にはそれぞれ雌ねじが切られている。レシーバー下面にはトリガー機構を取り付けるための軸受け部が設けられている。

18 エジェクター
ばねを備えたエジェクターはレシーバー外側の左側面に取り付けられている。
その先端の突起部は開口部を通ってボルト走行部へ突出している。

19 トリガー・ブロック
トリガー・ブロックはレシーバーの横桁部とトリガー・フォークの間に、ばねによって可動するように取り付けられている。その頭部はレシーバー内のコッキングハンドル・ガイドへ突出している。トリガー・ブロックはコッキングハンドルが正規の位置まで前進しておらず、さらにコッキングハンドルが所定位置へ倒され、かつ確実に係合していない場合に引き金を引けない(発射できない)ようにする。これはボルト機構が完全に閉鎖していない状態での発射を防ぐための安全装置である。

20 ボルトストップ
ボルトストップはレシーバー右側壁の内部に取り付けられている。その押しボタン d1 は上部カバーの右側で銃床外部へ突出している。弾倉内の弾薬を撃ち尽くすと、フォロワーによって作動させられるリリース部品がボルトストップをボルト走行部へ押し上げる。これにより後退したボルト機構は後方位置で保持され、再装填のために開放状態となる。

21 トリガー機構
トリガー機構はレシーバー下面の軸受け部に取り付けられている。トリガー機構は次の部品から構成される。
・トリガー
・コイルスプリングおよびトリガー・ブロック用軸受けを備えたトリガー・フォーク
・コイルスプリングを備えたディスコネクター・ラッチ
・ディスコネクター
・シアー突起を備えたトリガー・レバー
・コイルスプリングを備えたガイドピン
ディスコネクターの働きにより、射手が発射後も引き金を引いたままにしている場合でも、次弾がただちに発射されることはない。次弾を発射するには射手はいったん引き金を放し、あらためて引かなければならない。したがって、本銃は引き金を引き続けても連続発射せず、1回の引き金操作につき1発だけを発射する。

22 上部カバー
上部カバー e はボルト走行部の後部を上方から覆い、その内部にセーフティを収容する。上部カバーは後端に2個の環状取付部を備え、レシーバー後部に回転可能に取り付けられている。カバー前端はばねを備えた2個のプランジャーによって、レシーバーの対応する切り欠きに保持される。上部カバー前面には装弾クリップを挿入するための切り欠きが設けられている。

23 セーフティ
セーフティ e1 は次の部品から構成される。
・セーフティレバー
・セーフティ軸
セーフティレバーは左右へ切り替えることができ、上部カバーの上面から突出している。98系小銃の場合と同様に、セーフティレバーを左側へ倒すと銃は安全解除状態となる。このとき、F=Feuerbereit(発射準備)の文字が見える。レバーを右側へ倒すと、片側を削り取った形状のセーフティ軸が、ボルト本体とファイアリングピン・ナットの間に入り込む。これによってファイアリングピンが前進することを防止する。このとき、S=Sicher(安全)の文字が見える。

24 給弾装置を備えた弾倉
弾倉は給弾装置を収容する。弾倉は前後の固定ねじによってレシーバー下面へ取り付けられている。弾倉ボックス前部には前部固定ねじを通すための孔を備えた突起がある。その後方には給弾装置用の弾倉延長部を組み込んだ開口部が設けられている。さらに後方にはばねを備えた固定ピンを取り付けるための段付き孔、トリガーを通すための開口部、および後部固定ねじ用の孔が設けられている。弾倉下面はトリガーの位置でトリガーガードを形成している。弾倉ボックスはマガジン・フロアプレートとともに10発の実包を収容する。給弾装置は、次の部品から構成される。
・フォロワー f1
・フォロワー・スプリング f2
・マガジン・フロアプレート f3
フォロワー・スプリングの上端はフォロワー下面へ、下端はマガジン・フロアプレートへ差し込まれている。フォロワーおよびフォロワー・スプリングは、それぞれ弾倉ボックスおよびマガジン・フロアプレートによって誘導される。マガジン・フロアプレートはその取付突起を弾倉へ差し込んで装着し、ばねを備えた固定ピンによって保持される。

c)コッキングハンドルを備えたボルト機構
図3および図4参照。

25 ボルト機構の役割
ボルト機構は次の働きを行う。
・実包を薬室へ送り込む
・銃身後端を閉鎖する
・実包を発火させる
・発射済み薬莢を銃から排出する

26 ボルト機構の主要部品
ボルト機構は次の主要部品から構成される。
・ボルト本体 g1
・ボルトヘッド g2
・ファイアリングピン g3
・ファイアリングピン・スプリング g4
・スプリング受け g5
・ファイアリングピン・ナット g6
・カップリングピン g7

27 ボルト本体
ボルト本体 g1 の前部には2か所のロッキング・カムが形成されている。その後方にはボルト走行部でボルト本体を案内するためのガイドレールが、左右に1本ずつ設けられている。右側ガイドレールの下面にはボルトストップが係合するための切り欠きがある。ボルト本体後端の下面にはコッキングハンドルと係合するための連動突起が設けられている。ボルト本体の長手方向の孔には段付きとなったボルトヘッド後端部が収容される。この孔には螺旋状の溝が設けられており、この中をボルトヘッドの対応する螺旋状ガイドリブが誘導される。

28 ボルトヘッド
ボルトヘッド g2 の前端面には薬莢底部を収容するためのくぼみが設けられている。その中央の孔をファイアリングピン先端が通過する。前端面の後方、左右には2個のロッキングラグが設けられている。その間には上側にエキストラクターの取付部があり、下側にはエジェクターを通過させるための溝が設けられている。ボルトヘッド前部の後端にはボルト本体側の対応するカムと係合する2か所のロッキング・カムが形成されている。ボルトヘッド後部は一段細くなっており、螺旋状のガイドリブを備えている。このガイドリブがボルト本体内の対応する螺旋溝を摺動することにより、ボルトヘッドはボルト本体内で回転しながら前後に移動する。ボルトヘッドの長手方向の孔には次の部品が収容される。
・ファイアリングピン
・ファイアリングピン・スプリング
・スプリング受け
この孔の後端はバヨネット式の結合部として形成されている。

29 ファイアリングピン
ファイアリングピン g3 はその先端によって実包を発火させる。ファイアリングピン・スプリング g4 はコイルスプリングであり、ファイアリングピンの外側に通されている。スプリングの前端はファイアリングピン先端後方の肩部に、後端はスプリング受けに当たっている。スプリング受け g5 はファイアリングピンおよびファイアリングピン・スプリングをボルトヘッドの孔内に保持する。

30 ファイアリングピン・ナット
ファイアリングピン・ナット g6 はファイアリングピン後端に取り付けられ、カップリングピン g7 によって固定されている。ファイアリングピン・ナットはファイアリングピンを後退させてコッキングするための部品である。

31 エキストラクター
プランジャーおよびコイルスプリングを備えたエキストラクターはボルトヘッドの取付部に組み込まれている。エキストラクターの爪は薬莢底部のエキストラクター溝にかみ合う。

32 コッキングハンドル
コッキングハンドル h はボルト機構を手動で操作するためのものであり、同時にボルト機構を前進・閉鎖させるための機構を内蔵する。コッキングハンドルは次の部品から構成される。
・軸およびハンドルを備えた筒状のスライド
・スライド内部に収容されたリターンスプリング
・リターンスプリングのガイドロッド
・ガイドブッシュ
コッキングハンドルの筒状部分には長い開口部が設けられており、この中をボルト本体の突起が移動する。また、トリガー・ブロックを作動させるため、1本の長い細溝と3本の短い細溝が加工されている。

d)銃床、ハンドガードおよび金属取付部品
図1~3参照。

33 銃床、ハンドガードおよび金属取付部品
銃床およびハンドガードは、銃身、レシーバー、トリガー機構および弾倉を収容し、本銃を保持・操作するためのものである。金属取付部品は本銃のすべての部品を結合し、一つの銃としてまとめる。

34 銃床
銃床 i は一体の木材から製作されている。銃床は次の部分に区分される。
・前部銃床
・中央部銃床
・銃床後部
前部銃床には銃剣取付部が固定されている。前部銃床内には銃身を収容するための削り込みがある。その下側にはガス作動装置の復座ばねを収容するための削り込みが設けられている。この削り込みの前方には作動ロッドの通路を確保するため、ロッド保持具をリベット留めした鋼板製インサートが取り付けられている。前部銃床の右側面にはバンドスプリングを収容するための溝が設けられている。また前部銃床下面には叉銃棒を通すための開口部が加工されている。銃剣取付部および前部銃床には叉銃棒を収容するための長手方向の孔が設けられている。中央部銃床にはレシーバーの取付突起を受ける突起受け(リコイル・クロスボルト)が組み込まれている。

中央部銃床には次の加工が施されている。
・銃身を収容するための削り込み
・レシーバーを収容するための削り込み
・弾倉を通すための開口部
・トリガー機構を通すための開口部
・前部弾倉固定ねじの突起を収容する孔
・後部弾倉固定ねじのスリーブを収容する孔
中央部銃床の右側面にはボルトストップ用の切り欠きが設けられている。銃床後部にはスリングを通すための開口部がある。

35 ハンドガード
ハンドガード k は銃床内に収容された銃身の後部を上方から覆う。これにより射撃によって銃身が高温になった場合でも、銃を保持して操作することができる。ハンドガード前端は下部バンドによって保持され、後端はリアサイト基部の下へ差し込まれている。

36 金属取付部品
金属取付部品には次のものが含まれる。
・銃剣取付部 l1
・上部バンド l2
・スリングスイベルを備えた下部バンド l3
・叉銃棒保持具
・ナットを備えた突起受け l4
・スリーブ
・前部および後部弾倉固定ねじ
・木ねじを備えたバットプレート l5
・叉銃棒 l6
銃剣取付部は銃剣を本銃に装着するためのものである。上部バンドは銃剣取付部の上から、下部バンドは銃床およびハンドガードの上から、それぞれ取り付けられている。両バンドは銃床と銃身を結合し、バンドスプリングによって保持される。叉銃棒は保持具へねじ込まれる。突起受けはレシーバーに設けられた取付突起を受け止める。スリーブはレシーバーと弾倉ボックスとの後部結合部を形成する。前後の弾倉固定ねじはレシーバーと弾倉を結合する。バットプレートは銃床後端を保護するもので、2本の木ねじによって銃床後端に固定されている。叉銃棒は複数の小銃を叉銃状態に組み合わせるために使用する。



II. 付属品

37 付属品

本銃の付属品には次のものが含まれる。
a)スリング
b)マズルキャップ
c)ガスノズル・レンチ
図3参照。

38 スリング
スリング m には98系小銃用のカービン・スリングを使用する。

b)マズルキャップ
39 マズルキャップ
マズルキャップは銃身内部の汚損および水の侵入を防止する。マズルキャップは合成樹脂製である。射撃前にはこれを取り外さなければならない。ただし、緊急の場合には装着したまま撃ち抜くこともできる。

c)ガスノズル・レンチ
40 ガスノズル・レンチ
ガスノズル・レンチは、通常のガスノズルまたは空包射撃用ガスノズル P を取り付け・取り外すために使用する。レンチに設けられた突起は給弾装置を取り外す際に使用する。レンチの三角形の切り欠きには清掃用の芯を取り付け、レシーバー前部を清掃する。この切り欠き部に設けられた突起は、通常のガスノズルまたは空包射撃用ガスノズル P のガス通路を清掃するために使用する。

III. 訓練用装置
41 訓練用装置
訓練用装置としてガスノズル P を使用する。空包に装着された木製弾頭を破砕するため、ガスノズル P の弾丸通過孔は銃身の口径よりも小さく作られている。これによってガス作動装置の他の部品に作用するガス圧も高められる。弾丸通過孔の後方ではガスノズル内部がガス室を形成している。後端に設けられた雌ねじは4か所で分断されている。この切り欠きがガス通路を形成する。ガスノズル P の後部外周にはフロントサイト・ホルダーの固定ピンを係合させるための切り欠きが設けられている。通常のガスノズルと区別するため、ガスノズル P は光沢のある白色に研磨されている。空包を使用して射撃する場合には通常のガスノズル(11)に代えて、ガスノズル P を銃口へねじ込む。



C. 操作
I. 一般事項


42 銃の保持と操作
G.41(M)は98系小銃と同じ方法で携行する。装填、安全装置の作動および解除、射撃ならびに弾抜きを行う際には、左手で銃床中央部を保持し、右手で各操作を行う。

II. 装填
43 装填方法
撃発機構がコッキングされておらず、安全装置が解除され、ボルト機構が閉鎖している銃への装填は次のいずれかの方法で行う。
第1の方法
a)
・コッキングハンドルを垂直に起こす。
・コッキングハンドルをボルト機構とともに最後方まで引く。
・ボルトストップが作動し、ボルトは後方で保持される。
b)
・実包を装着した装弾クリップを上部カバー前面の所定の切り欠きへ差し込む。
・右手親指で最上段の実包を薬莢底部付近から押し下げ、実包を弾倉内へ押し込む。
・空になった装弾クリップを取り外し、続いて2個目の実包入り装弾クリップを同じ方法で弾倉内へ押し込む。
c)
・ボルトストップを解除する。
・コッキングハンドルを垂直に立てた状態で、力強く前方へ押す。
・そのまま間を置かずにハンドルを右側へ倒し、所定位置へ確実に係合させる。
・銃は装填され、発射準備が整った状態となる。

第2の方法
a)
・コッキングハンドルを垂直に起こす。
・コッキングハンドルをボルト機構とともに最後方まで引く。
・ボルトストップが作動し、ボルトは後方で保持される。
b)
・コッキングハンドルを右側へ倒す。
・コッキングハンドルだけを力強く前方へ押し、ハンドルを銃床に設けられた切り欠きへ係合させる。
・このときボルト機構はボルトストップによって後方の開放位置に保持されている。
c)
・前述と同様の方法で、実包を装着した2個の装弾クリップを使用して、弾倉へ合計10発を装填する。
d)
・ボルトストップを解除する。
・ボルト機構は前進し、閉鎖する。
・銃は装填され、発射準備が整った状態となる。

III. 安全装置の作動および解除
44 安全装置を作動させる
98系小銃の場合と同様にセーフティレバーを左側から右側へ180度回転させる。これにより、セーフティ軸の削られていない部分が、ボルト本体とファイアリングピン・ナットとの間へ入り、ファイアリングピン・ナットを固定する。そのため、引き金を引いてもファイアリングピンは前進できない。また、この状態ではボルト機構を開放することもできない。同時に、上部カバー上には S=Sicher(安全)の表示が見える。銃は装填され、安全装置が作動した状態となる。

45 安全装置を解除する
98系小銃の場合と同様にセーフティレバーを左側へ倒す。これにより、セーフティ軸の平らに削られた部分がファイアリングピン・ナットの位置へ移動し、ファイアリングピン・ナットが解放される。同時に、上部カバー上には F=Feuer(発射)の表示が見える。銃は装填され、発射準備が整った状態となる。

IV. 発射
46 引き金を引く
引き金の遊びを取り、二段引きの抵抗点まで引き絞る操作は98系小銃の場合に準じて行う。
「銃は装填され、発射準備が整っている」

V. 再装填
47 再装填
弾倉内の弾薬を撃ち尽くした後の再装填は第43項に準じて行う。
「銃は装填され、発射準備が整っている」

VI. 射撃の中断
48 射撃を中断する場合
射撃を一時中断する際、薬室および弾倉内にまだ実包が残っている場合には第44項に従って安全装置を作動させる。薬室および弾倉内の弾薬をすべて撃ち尽くしている場合には第47項に従って再装填し、その後、第44項に従って安全装置を作動させる。
「銃は装填され、安全装置が作動している」

VII. 弾抜き
49 弾抜きの方法
弾抜きを行う場合、本銃は98系小銃の場合に準じて、銃口を身体の前方左上へ向けた状態で保持する。続いて、次の操作を行う。
a)
第45項に従って安全装置を解除する。
b)
コッキングハンドルを垂直に起こし後方へ引く。
このとき、銃身内、すなわち薬室から引き抜かれた実包を左手で受け止め、右手で取り上げて弾薬ポーチへ収納する。
c)
弾倉内に残っている実包を取り出すため、垂直に起こしたコッキングハンドルを、その全行程のおよそ3分の2まで前方へ押す。弾倉最上段の実包がエキストラクターによって保持される位置まで、コッキングハンドルを前進させる。続いて、前記b)と同様にコッキングハンドルを後方へ引き、実包を取り出す。この際、実包を地面へ落とさないよう注意する。弾倉が空になり、銃身内、すなわち薬室内にも実包がない状態となるまで、この操作を繰り返す。その後、次のように報告する。
「弾抜き完了、銃腔異常なし!」
原文:Entladen, Lauf frei!
「Lauf frei」は直訳すれば「銃身内は空である」であり、薬室および銃腔内に実包や異物がないことを確認した、という意味である。
d)
左手でボルトストップを解除する。右手で垂直に起こしたコッキングハンドルを前方へ押し、間を置かずにハンドルを右側へ倒して、所定位置に確実に係合させる。
e)
引き金を引き、撃発機構のコッキング状態を解除する。
「銃は弾抜きされ、撃発機構のコッキングが解除されている」

VIII. 分解および組立
50 射手に許可される分解範囲
射手が本銃を分解してよいのは清掃のために必要な範囲に限られる。射手に許可される分解作業は次のとおりである。
a)ガス作動装置の一部の取り外し
b)ボルト機構およびコッキングハンドルの取り外し
c)ボルト機構の分解
d)給弾装置の取り外し
e)叉銃棒の取り外し
これを超える分解が必要な場合はすべて武器係が行う。

a)ガス作動装置各部の取り外し
51 ガス作動装置の分解
ガス作動装置の各部は、次の順序で取り外す。
1
フロントサイト・ホルダーにあるロック、すなわち固定ピンを後方へ押す。続いて、ガスノズル・レンチを使用して通常のガスノズルまたは空包射撃用ガスノズル P をねじ外す。
2
フロントサイト・ホルダーを取り外す。
3
ガスピストンを取り外す。
4
作動ロッドを引き抜く。

b)ボルト機構およびコッキングハンドルの取り外し
52 ボルト機構とコッキングハンドルの取り外し
次の順序で行う。
1
ボルト機構を閉鎖し、撃発機構のコッキング状態を解除する。
2
コッキングハンドルを垂直に起こし、コッキングハンドルを後方へ引く。その後、ハンドルを右側へ倒す。
3
ばねを備えた左右2個の押しボタンを押して上部カバーの固定を解除し、カバーを開く。
4
エジェクターを押し下げながら、ボルトヘッド側を持ち上げてボルト機構を取り出す。
図5参照。
5
コッキングハンドルを垂直に起こし、レシーバー内のガイドから後方へ引き抜く。

c)ボルト機構の分解
53 ボルト機構を分解する順序
1
ファイアリングピン・ナットのカップリングピンを押し抜く。
2
ファイアリングピン・ナットを取り外す。
3
ボルトヘッドを回転させ、ボルト本体から取り外す。
4
スプリング受けをファイアリングピン・ナットに設けられた対応する切り欠きへ差し込む。
その状態で右方向へ回し、スプリング受けをバヨネット式の結合部から解除する。この際、圧縮状態から解放されるファイアリングピン・スプリングによって、スプリング受けが飛ばされないよう注意する。
図6参照。
5
ボルトヘッドからファイアリングピンおよびファイアリングピン・スプリングを取り出す。

d)給弾装置の分解
54 給弾装置の取り外し
次の順序で行う。
1
ガスノズル・レンチの突起を使用して、マガジン・フロアプレートの固定ピンを押し下げる。マガジン・フロアプレートを後方へ押し、弾倉から外れる位置まで移動させる。
2
弾倉から給弾装置を取り出す。
3
フォロワーおよびフォロワー・スプリングをマガジン・フロアプレートから取り外し、両者を分離する。

e)叉銃棒の取り外し
55 叉銃棒をねじ外す
叉銃棒はその頭部を左方向へ回してねじを緩め、銃床から引き抜く。

56 銃の組立
銃の組立は原則として分解とは逆の順序で行う。その際、次の点に注意すること。
1
ボルト機構をレシーバーへ組み込む際にはコッキングハンドルを水平にして右側へ倒した状態で、コッキングハンドルを十分に後退させておかなければならない。これにより、トリガー・ブロックを細溝へ入れることができる。ボルト本体の連動突起は、コッキングハンドルの前端面とガイドブッシュとの間に位置していなければならない。
2
ボルト機構を組み込んだ後、上部カバーを閉じる。続いて、コッキングハンドルを垂直に起こし、第49項dおよびeに従って、ボルト機構を閉鎖し、撃発機構のコッキング状態を解除する。


D. 発射時における銃内部の作動
57 発射時の作動
ボルト機構は最前方位置にある。
ファイアリングピン・ナットはボルト走行部内へ突出しているシアー突起に引っ掛かり、ファイアリングピン・スプリングは圧縮されている。ボルトヘッドのロッキングラグがレシーバー前部に設けられた対応する切り欠きへ入り込むことにより、ボルト機構はロックされている。薬室には実包が装填され、銃の安全装置は解除されている。

撃発
引き金を後方へ引くと、ファイアリングピン・ナットがシアー突起から解放される。ファイアリングピンは勢いよく前進する。その先端がボルトヘッド前面の孔から突出し、実包を発火させる。
「発射される」 原文:Der Schuß bricht.

発射ガスによる作動
弾丸が銃身を離れた後、後方から流れてくる発射ガスは通常射撃の場合にはガスノズルによって、空包射撃の場合にはガスノズル P によってせき止められる。発射ガスはフロントサイト・ホルダー内のガスピストンを後方へ押す。ガスピストンは作動ロッドを後方へ押す。作動ロッドはガイドピースに当たり、これを後方へ押す。ガイドピースの左右に組み込まれている2個のプッシャーもガイドピースとともに後退する。同時に、前部銃床内に収容されているガス作動装置の復座ばねが圧縮される。

ボルトヘッドのロック解除
左右のプッシャーがボルト本体を押す。ボルト本体が後退すると、ボルト本体内部の螺旋溝によってボルトヘッドが回転させられる。これにより、ボルトヘッドのロッキングラグがレシーバー前部の切り欠きから抜け、ロックが解除される。このとき、ファイアリングピン先端はボルトヘッド内部へ後退する。ロックが解除されると、ボルトヘッドもボルト本体とともに後退を開始する。

薬莢の抽出および排出
後退するボルトヘッドはエキストラクターによって発射済み薬莢を薬室から引き抜く。ボルト機構がさらに後退すると、エジェクターがボルトヘッドの溝を通って突出し、空薬莢を前方へ排出する。

ガス作動装置の前進復帰
ボルト機構が後退している間に、左右のプッシャーはボルト本体から離れる。プッシャーを含むガス作動装置の可動部品は、圧縮されていた復座ばねが再び伸びることによって最前方位置へ戻される。

リターンスプリングの圧縮
ボルト本体の連動突起はコッキングハンドルと係合している。このため、ボルト機構が後退すると作動スライド内部に収容されたリターンスプリングが圧縮される。ボルト機構の後退運動は、コッキングハンドル・ブリッジ内に設けられたバッファーと後部の受け面によって停止させられる。

次弾の給弾
ボルト機構がバッファーへ当たった後、圧縮されたリターンスプリングの力によって、再び前方へ送られる。このとき、ボルトヘッド前面が弾倉内の最上段の実包をとらえ、これを前方へ押しながら銃身の薬室へ送り込む。

再コッキングおよび再ロック
ファイアリングピン・ナットはボルト走行部内へ突出しているシアー突起に引っ掛かる。これにより、ファイアリングピン・スプリングが再び圧縮され撃発機構がコッキングされる。同時に、ボルトヘッドのロッキングラグがレシーバー前部の対応する切り欠きへ入り込む。ボルトヘッドが回転し、ボルト機構のロックが完了する。同時に、エキストラクターの爪が実包底部のエキストラクター溝へかみ合う。
「銃は再び発射準備状態となる」

次弾の発射
この一連の作動は弾倉内に実包が残っている限り、引き金をその都度引くことによって繰り返される。最終弾を発射して弾倉内に実包がなくなると、フォロワーがリリース部品を作動させ、さらにリリース部品がボルトストップを作動させる。これによってボルト機構は後方の開放位置で保持される。
「銃は再装填の準備が整っている」


E. 射撃のための銃の準備
58 射撃準備
銃が正常かつ確実に作動するためには、射撃を行うたびに事前に入念な準備を行わなければならない。射撃準備には次の作業が含まれる。
I
まず、銃の外部を点検し損傷や破損がないか確認する。
II
第50~55項に従って銃を分解し、各部品を点検する。
III
第56項に従って銃を組み立てる。この際、次の点に注意すること。
・実包を使用して射撃する場合には通常のガスノズルが銃口へねじ込まれていなければならない。
・空包を使用して射撃する場合には光沢のある白色に研磨されたガスノズル P が銃口へねじ込まれていなければならない。
・通常のガスノズルを装着した状態で、空包を射撃してはならない。
通常のガスノズルでは空包の弾頭部分を破砕できないため、負傷事故が発生するおそれがある。これに対して、空包射撃用ガスノズル P を装着した状態で実包を射撃してはならない。ガスノズル P の弾丸通過孔は銃身の口径よりも狭いため、実包を発射すると銃が破壊される。
IV
銃を組み立てた後、ボルト機構の各部品およびボルト走行部へ薄く注油する。
V
最後に、銃のすべての可動部品が円滑に動くかどうかを点検する。ボルト機構を数回開放し、ボルトストップを操作して閉鎖させる。また、セーフティおよびトリガー機構を作動させる。
ガス作動装置が円滑に動くかどうかは次の方法で確認する。
・ガスノズルをねじ外す。
・フロントサイト・ホルダーを取り外す。
・ボルト機構を開放する。
・ガスピストンを数回押す。
このとき、作動ロッドは自由に動き、復座ばねの働きによって元の位置へ戻らなければならない。また、ガスピストンは取り外したフロントサイト・ホルダーの内部を支障なく動かなければならない。

F. 射撃時の作動不良
59 作動不良
部品の破損や損傷に起因する場合を除き、射撃時の作動不良は次の事項を守ることで防止できる。
・第58項の射撃準備を完全に実施する。
・へこんだ実包や汚れた実包を装填前に除外する。
・弾頭が損傷している実包、弾頭が薬莢内へ押し込まれている実包、または弾頭が緩んでいる実包を除外する。

主として発生する作動不良は次のとおりである。
a)ボルト機構の後退量が不十分である
原因 ボルト機構の各部、またはガス作動装置の汚れ
処置 銃を清掃し、ボルト機構の各部へ注油する

b)実包が給弾されない
原因 最初の実包で発生した場合は装填不良。それ以外の場合はフォロワーが引っ掛かっている
処置 弾倉内の最上段の実包を押し、正常に上昇するか点検する。異物や汚れを取り除く

c)前進時にボルト機構が完全に閉鎖しない
原因 ボルト機構各部の汚れ
処置 銃を清掃し、ボルト機構の各部へ注油する

d)ボルトストップが早すぎる時点で作動する
原因 ボルトストップが引っ掛かっている
処置 ボルトストップを数回操作し、必要に応じて注油する

e)弾倉を撃ち尽くしてもボルトストップが作動しない
原因1 ボルトストップが引っ掛かっている
原因2 汚れ
処置 ボルトストップを数回操作する。必要に応じて銃を清掃し、ボルト機構の各部へ注油する
同じ銃で上記の作動不良が繰り返し発生する場合、または銃の部品に破損もしくは損傷が確認された場合には点検および修理のため、その銃を兵器整備所へ提出する。作動不良を除去する際には、いかなる場合も力ずくで操作してはならない。

60 不発
不発が発生した場合には銃口を目標方向へ向けたまま、1分間待つ。1分が経過してから、ボルト機構を開放する。薬室内にある不発実包を取り出し、弾薬廠または所定の弾薬取扱機関へ提出する。


G. 清掃
61 清掃
G.41(M)の清掃には34型クリーニングキット(Reinigungsgerät 34)を使用する。清掃はH.Dv.256の規定に従い、98系小銃の場合に準じて行う。G.41(M)の手入れおよび取扱いについては、これに加えて、H.Dv.257付録1に定められた規定を適用する。

H. 修理および部品交換
62 修理および部品交換
専用の修理指示が発行されるまでは、修理は可能な限り新品部品への交換によって行う。部隊で規定どおりに実施できない修理は管轄する陸軍兵器廠の兵器修理工場で行う。修理に際しては、ある部品の形状を変更した結果、それと連動する別の部品まで変更しなければならなくなるほど、部品を削ったり加工したりしてはならない。判断に疑義がある場合には、陸軍総司令部・陸軍兵器局・開発試験部門へ判断を求めなければならない。交換部品の請求は、正規の服務系統を通じて行う。


J. 寸法および重量
63 寸法および重量
G.41(M)の全長1,172mm
銃身長 550mm
口径 7.9mm
ライフリングのピッチ(右回り) 240mm
G.41(M)の重量 4.6kg

K. 弾薬
64 弾薬
G.41(M)では98系小銃用として規定されているすべての種類の実包を射撃できる。これは基本的に、7.9mm小銃弾として当時98系小銃用に制式化されていた各弾種を使用できる、という意味である。

L. 射撃時の安全限界
65 安全限界
実包を使用する射撃には、H.Dv.240・109頁・第309項の安全規定を適用する。空包を射撃する場合の安全限界は銃口前方25mである。


ベルリン、1941年5月26日
陸軍総司令部
陸軍兵器局
開発試験部門
コッホ



巻末図版
図1
G.41(M)左側面図
i 銃床
k ハンドガード
l1 銃剣取付部
l2 上部バンド



図2
G.41(M)上面図
d1 ボルトストップ用押しボタン
e 上部カバー
e1 セーフティ
l3 スリングスイベル付き下部バンド



図3
G.41(M)、清掃のために分解した状態
a 銃身
b1 リアサイト
b2 フロントサイト
c1 ガスノズル
c2 フロントサイト・ホルダー
c3 ガスピストン
c4 作動ロッド
d レシーバー
m スリング
f1 フォロワー
f2 フォロワー・スプリング
f3 マガジン・フロアプレート
g ボルト機構
h 作動スライド
l4 レシーバー取付突起受け
l5 バットプレート
l6 叉銃棒



図4
G.41(M)、分解したボルト機構
g1 ボルト本体
g2 ボルトヘッド
g3 ファイアリングピン
g4 ファイアリングピン・スプリング
g5 スプリング受け
g6 ファイアリングピン・ナット
g7 カップリングピン



図5
G.41(M)、ボルト機構の取り外し
(訳注釈)ボルトハンドルが後退位置で右へ倒れている点に注意。



図6
G.41(M)、スプリング受けの分解



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