■Z.F. (ZF41 極初期生産型)







ZF41の1型に見えるが、ZF41という型式名を示す刻印が無く、「Z.F.」の表記のみ、製造メーカーは「Busch Rathenow」と打たれている。

確認できる現存品を調べた限り、エミール・ブッシュ製のZF41系列では最も若い製造番号である。またエミール・ブッシュはZF41を開発し、最初に製造したメーカーと思われる。このため、ZF41系列最初期の非常に貴重な個体であり、現存最古の可能性もある。全体に表面仕上げが落ちており、シルバーのサテン調になっている。本個体には初期型マウントと初期型の接眼部レインシールドが付属する。

※紹介品のZ.F.は Kentomon氏から借用させて頂きました。






製造メーカーコードではなく社名と地名をそのまま表記した「Busch Rathenow」の刻印。筆記体の「Busch」はメーカーロゴを再現している。
「42957」の製造番号は1番からの連番ではないため、本個体が何個目の生産品なのかは分からない。エミール・ブッシュの製造番号は製品・生産ロットごとに一定の番号帯を割り当てるという方式を採用している。仮に最初期のZ.F.生産用として42,000から番号が割り振りされていた場合、本個体は957番目の製造品となる。




望遠照準器(Zielfernrohr)を示す「Z.F.」。ZF41という名称が正式化される前に製造された可能性がある。「1,5×1,3°」は倍率1.5倍、視野角1.3度を示す。視野角1.3度は100m視野・2.27mとかなり狭い。ZF41のマニュアルでは視野角について1.5度と記載があるため、ZF41とは内部の光学系が異なっている可能性がある。

「(K)」はカラビナー(Karabiner)用を示すK、耐寒用のグリース(Kältefest)使用を示すKなど、いくつかの説があるものの詳細は不明。




全体の形状やサイズは最初の量産型であるZF41・1型とほぼ同じ。写真下がZ.F.、上が同じ製造メーカーとなるエミール・ブッシュ製のZF41・1型。全長はZ.F.が131mm、ZF41が132mm。





写真下と左がZ.F.。外観上の僅かな差異が接眼レンズ鏡胴にある。違いは次の3点。
・鏡胴はZ.F.の方が1㎜短い。
・鏡胴側面に加工された溝(レインシールドの固定爪が掛かる部分)の幅がZ.F.の方が細い。
・Z.F.は接眼レンズがはめ込まれている部分にネジ切り加工がある。

接眼レンズ径は14㎜でどちらも同じ。




対物レンズ側はどちらも全く同じ寸法で差異は無い。








本個体には初期型マウントと初期型接眼レンズ用レインシールドが付属する。このマウントとレインシールドについてはZF41の「マウント」、「レインシールド」の各紹介ページに掲載している。




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